コーティング ライト

ヘッドライトコートのはなし

 

こんにちは!

坪田自動車です!

今回は ダイハツ ハイゼットアトレー のヘッドライトコートを行っていきます!

 

車検でヘッドライトのレンズが曇っていると車検に通らない?

 

お客様
ヘッドライトが曇っていると車検に通らないのでしょうか?

 

車検の検査の時には、機械で光の量を測定するので、通りにくい時はありますね・・・
坪田自動車

 

ヘッドライトのレンズ曇っていると、光の量が少なくなるので、車検に通りにくい・夜に見えづらいといった影響があります
坪田自動車

 

お客様
確かに言われてみるとライトは暗い気がします・・・後は見栄えが良くないです・・・

 

そう!ライトが綺麗になると車がとっても新しく見えます!
坪田自動車

 

 

それでは作業をやっていきましょう!

といいたいところですが、写真無いので文字だけ。

 

 

そもそもヘッドライトは何で黄ばむんだ!

 

これ、写真だとそこまででもないように見えますが、実際は結構黄ばんでます。

 

 

 

一昔・・・いや二昔まえのヘッドライトは【ガラス】製でした。

ここ20年弱で生産された車両のほとんど?全て?は樹脂製、いわゆるプラスチック製です。

 

覚えはありませんか?

外に置きっぱなしにしていたプラスチック製品が気づくとカピカピのボロボロになっていた事・・・

 

車も基本は外に置きっぱなしです。

車庫を持っている方以外は。

ほとんどの方が屋外に駐車していますよね。

その間は日光や雨などに晒され続けています。

すると、綺麗で透明だったヘッドライトのレンズが、気づくと黄ばみで黄色に・・・

なんてことが最近の車ではごくごく当たり前になってきています。

 

厳密にどういう過程でプラスチックが劣化し、黄ばみが発生するみたいな化学的な事はよくわかりませんが、とにかく

 

プラスチックは放っておくと劣化する!

 

という事です!はい!

 

で、黄ばんだヘッドライトだと・・・

 

夜に暗い
車検に必要な光の量が足らない
汚く見える
古く見える

 

みたいなデメリットが見られるので、ヘッドライトを綺麗にするっていう商品がここ最近多いんですね。

 

表面だけの洗浄の場合もあれば、ガッツリと研磨する場合もあり。コーティングする時もあれば、塗装をする時もある。

 

何が正解で何が良くないのか・・・

 

ハッキリ言うと、一回綺麗にしても、黄ばみは再度やってきます。

それが半年なのか、一年後なのかは使用状況によると思いますが、一回綺麗にしたからといって未来永劫に綺麗なわけではない。

 

その時に。。。

再施工がし易い施工方法が一番コスパが良いような気がする。私の感覚では。

クリア塗装も一時期やっていましたが、塗装が剥がれ出して再施工するのが凄い大変だった。

やればやるほど再施工に費用がかかるヘッドライト・・・う~んって感じ・・・

 

 

作業スタート!まずは研磨。

 

ペーパーで研磨します。

今回の車両は、年数もそれなりに経過しており、新車時のハードコートはだいぶ剥がれているので、施工はし易い。

施工しやすいしにくいは、ヘッドライトの劣化状態では無いんですよね。

 

新車のハードコートがしっかり残っていると、レンズを研磨する前にハードコートを研磨しないといけない。

中途半端に残すと後々の仕上がりに関わる。

年数の経過した車両であれば、ハードコートはだいぶ薄いので、施工しやすい。

 

ユーチューブでヘッドライトの施工動画を見たりしますが、『180番のペーパーからスタートです!』なんて驚いた事もあった。

180番ですよ。どちゃくそ深いキズがヘッドライトに入りますが、そのキズ消せるのだろうか・・・

 

施工時間は、施工料金に影響します。

そう、時は金なり。

 

ペーパーの番手のハナシですが、数字が小さいほど、深いキズが入り荒く研磨できるものです。ザラザラが凄いってこと。

180番あたりだと手のひらに当てると結構痛い。なんなら血がでるレベル。

 

当社で180番使う時は、鈑金でパテ盛って、一番最初に使うような時ぐらい。

ヘッドライトでは使った事ないな・・・

 

話を戻します。

荒いペーパーでスタートすると、最初のスタートは絶好調です。

黄ばんだライトも残ったハードコートもガシガシ削っていけます。

素晴らしく順調です。

最初は。

 

180番で一通りガシガシいった後に待っているのは、180番のガシガシ跡を消すこと。

次は240番とか、320番とかでやると思います。

これがね、めっちゃ時間かかるんですよ。

 

作業するのも人間であって、時間が長引けば長引くほどクオリティーは下がっていく。私は・・・。

ぶっちゃけ飽きてくる。

240とか320のあとは、400とか500とか600・・・とどんどん細かいペーパーに変えていって、キズの深さを変えていくのです。

 

そう。キズを入れ替えるというと分かりやすいはず。

 

お!じゃあ、180のあとに細かくしないで、いきなり2000とかの細かいやつでキズを入れ替えてあげれば、時間短縮になるんじゃないの?

スタートいいし、作業省略できるし、いいことづくめ!

 

と、私もそう思った事はあります。

 

そんな上手くは行きませんでした。

180のキズを消す為に2000を使ったら、焼け石に水程度しか研磨できなかった。

これ1か月くらいずっと削ってもたどり着かないんじゃないかってレベルで削れなかった。

 

ってことで、おとなしく番手を少しづつあげながら研ぐんですが、いってしまえばずっと同じ作業なんですよ。

それも同じ車両の同じ部品。

同じ景色。違うのはペーパーの色だけ。

 

もし私が180からスタートしたとして、どういう番手を使っていくのかシミュレーションしましょう。

 

180→240→320→500→600→800(このあたりから、どれもさほど変化無いように感じる)→1200→1500→2000→2500or3000(水研ぎ)

 

ドヒェーってハナシ。

ペーパー何枚使うのよ・・・しかもこれヘッドライト左右だから2倍やることになる。

 

いやね、ヘッドライトってあんまり削れないんですよ。

パテって結構ガーって削れるんですけど、ヘッドライトって硬くてキズが入りづらい。

そう。キズが入りづらいから、荒いのでやりたくなる。

 

わかる。でも一回荒いの使うと、その先には延々と同じ作業が待っている。

 

そして、私はこの車両は800番からスタート。

何故か。ハードコートは薄いし、ヘッドライトにキズは無い。

表面を軽く一皮剥いてあげればいいのです。

わざわざ荒いペーパーを使う必要は無しと判断。

 

800→1500→2000→3000(水研ぎ)

 

でフィニッシュ。

 

800のキズってそこまで大した事無いので、1500でもわりかしスムーズに終わる。

あと、800でめちゃくちゃ力入れて研磨しない。

ペーパーが目詰まりしたら、掃除する。

機械でやらない。

みたいなコツを掴めば、わりと短い時間で研磨が終わる。

 

私は最後の3000番までは全て空研ぎで行う。

空研ぎの方が良く削れるから。

水研ぎはペーパー目が残りにくい代わりに削る力が落ちる。

あと、バンパーとかが凄い汚れる・・・

 

と、こんな感じで車の前でゴソゴソしながら、研磨が終わる。

 

 

 

 

磨く

 

研磨が一通り終わると、ヘッドライトが薄く白くなる。

透明・・・ではない。うす~くしろ~くなる。

ここからはポリッシャーで磨く。熱がかからない程度にガンガン磨く。

 

ヘッドライトは硬くて研磨しにくい。

ペーパーですら。

 

ポリッシャーのバフ掛けで入るミガキ傷なんて大した事無いのです。

ていうか、表面にうっすら程度しか磨けない。

でもうす~くしろ~いキズは消えるようです。

 

ポリッシャーで磨くとピカピカ&ピカピカ。

これで終わりで良いんじゃないかと思える。

コーティング前の脱脂をするまでは。

 

脱脂すると、ピカピカだったヘッドライトが嘘みたいにキズが現れ、白さが出て来る。

コンパウンドに含まれている僅かな油分がキズを埋めてくれているのです。表面をコーティングしてくれているのです。

脱脂をすると、表面のコンパウンドは消え去り、素のレンズを見せてくれます。

 

まがりなりにも、わが社は鈑金屋です。

コンパウンドも安いやつではない。

水溶性で油分が非常に少ないコンパウンドを使用している。

それでも、脱脂すると全然違う。

 

ほぉ~~~んって思います。

仕事して、色々な事がありますが、よく思います。

何年仕事しても、何回やっても気づきがある。

 

結構コンパウンドでキズって隠れるんだな・・・なんて思いながらもう一度磨いてみる。

脱脂してみる。磨いてみる。

ん~・・・変わったような変わらなかったような・・・。

 

なんて。思いながら。

2000番のペーパーでもう一回研いでみるか・・・なんて研ぎなおす事も多々ある。

もちろんペーパーで研いだあとは、またポリッシャーで磨いて・・・を繰り返すのです。

流石にペーパーで研いでみると結果が違う。

ペーパーの研ぎの仕上げが甘かったのかと。

その違う結果をみて、私は満足して、次の工程に進む。

 

 

 

コーティングをかける

 

 

ここまでで、レンズの下地作りは終わった。

あとはコーティングをかけるだけです。

 

今まで色々なコーティング剤を使った。

レンズリフォーマーなるクリアー塗装も使ったし、二度塗り厳禁の施工がシビアなコーティング剤も使った。

 

レンズリフォーマーは仕上がりが凄い良かった。

キラキラのピカピカ。

レンズリフォーマーを導入した時は、これだ!って思った。

ブログにアップし、問い合わせも多数、施工件数もそれなりに多くやった。

 

2年経つか経たないかって頃に、施工したお客様から問い合わせがあった。

 

剥がれてきた・・・と。

 

やっぱり剥がれるのか。。。

どんな具合で剥がれるのかと見てみたら、見るも無残な剥がれ方をしていた。

これ、施工方法の問題なのか・・・?材料の問題なのか・・・?

 

施工方法は問題ないはず。たぶん。

というか、うちは鈑金塗装屋だし。

 

自社の車両でも試したし、自分のでも試した。

でも、2年程で剥がれる。

しかも、クリア塗装自体が結構な黄ばみを帯びて来るので、2年経つとかなり黄色い。

剥がれるのは決まって上側から。いっその事剥がれるなら全面ペロペローと剥がれてくれるといいのですが、上側だけ剥がれる。

 

お。じゃあ剥がれた部分だけ再塗装すればいいんじゃいないか。

とも思わないぐらい塗装が黄ばんでいる。

こりゃ全部研磨して、塗装落とすしかないなと。

 

クリア塗装なので、膜厚も結構あるんですよ。塗装なので。

塗料がくいついている部分は、ほんとに剥がれない。

再施工にはかなり四苦八苦しました。

結果。クリア塗装を行うのは止めた。

 

どうだろう。他の業者はうまい事あつかえているのだろうか。

うちのやり方が悪いのか・・・うむむ。

 

次に目を付けたのは、塗料とかを下ろしてくれる材料屋さんが持ってきた樹脂用のコーティング剤。

説明書を見ると、二度塗りしないで一度でムラなく塗らなくてはいけないらしい。

これが結構シビアだった。

段差が出てしまう。ライトの隅が上手く塗れない。

 

稀にヘッドライト研磨する時に変な段差があるコーティングがかかっているライトがあったが、これか。と思った。

ただし、その段差はなかなか研磨できなかった。という事は、コーティングの能力としては高いのかもしれない。

でも、黄ばんでいた。結構。

研磨だけでも結構時間かかるのに、コーティングの時にも時間がかかるこの製品は割とすぐに却下になった。

 

そしてヘッドライトの作業をしている時に、たまたまワコーズの営業が来て、ワコーズにもコーティング剤ありますよと。

結果、今当社で一番使用しているのがワコーズのヘッドライトコート剤になるわけなのですが、ワコーズってオイル屋だろうと。

 

カタログにはありとあらゆる製品が載っているんですが、基本オイル屋からはオイルしかとらないスタイル。

だったんですが、試しに使ってみろってことで。

使ってみた。

 

結果。ん~~~、まあコーティングしたら艶は出たよね。程度だった。

しかし、コーティングの施工のし易さ。コーティング剤の値段。営業が定期的にやってきてすぐに取り寄せ可能。

意外や意外。コーティング膜がまあまあ長持ちする。

んでもって再施工しやすい。

 

ってことで、ワコーズのコーティング剤が当社のレギュラーに選ばれる事になった。

 

キラキラ・ピカピカのヘッドライトが長持ちするに越したことは無い。

 

ただ、色々な車を見て分かったのが、今のヘッドライトは1年若しくは2年に一度メンテナンスが必要なものになってしまったような気がする。

 

一度ガッツリ研磨したヘッドライトは再施工がし易い。

なんなら、3000番の水研ぎ&ポリッシュだけでも綺麗になる。

ワコーズのコーティング剤は塗り易く、落としやすかった。

定期的にメンテナンスをする。という点で私と一番マッチしたコーティング剤であった。

 

 

費用

 

片側7000円

左右で14000円

 

車検と同時だと2000円値引きしています。

 

2回目の施工からは、車検と一緒なら状態次第で6000円~ってところでしょうか。

これ以上高いと、2年に一度やろうと思えないだろうし・・・。

 

お客様の車が綺麗になると私は嬉しいから、この手の仕事は好き。

 

 

 

 

 

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