と、レッカーでの搬入となったダイハツミラ。
問診を行うと、「オーバーヒートの警告灯が点いて、そのまま走行していたらエンジンがガチャガチャと音がしてた」との事。
とりあえず、オーバーヒートを起こした原因を探りましょう!
目次
オーバーヒートの原因を見つける
ラジエーターからの冷却水漏れですね。
かなり漏れていますね…。
ラジエーターってなに
ラジエーターが壊れると、エンジンを冷やす事が出来なくなり、オーバーヒートしてしまいます!車にとってとても重要な部品です。
で、問題はこのラジエーターの冷却水漏れが、ラジエーターの劣化・寿命で故障したのか、別に不具合が生じていてラジエーターが故障する原因があるのかが問題。
なんですが、現状でこれだけラジエーターから冷却水が漏れていると、エンジンを回して点検する事が出来ないので、まずはラジエーターを正常に戻してからになります。
ラジエーター交換前に出来る判断方法で、オーバーヒートでエンジンにダメージが入っているかどうかの確認です。
今回の不具合は、冷却水漏れによるオーバーヒートなので、冷却水漏れだけ直してもエンジンが生きてなかったら元も子もないんですよね。
オーバーヒートによるエンジンのダメージを簡易的に探る
現状で、エンジンの状態を確認する為に圧縮圧力を測定します。
3気筒とも数値に異常は無いですね。
これでオールオッケーてなわけではありませんが、最低限のエンジンのパワーは保っているようです。
ここまで確認出来たら、ラジエーター交換に移ります。
もちろん、実際にラジエーター交換後にエンジンの点検をすると、ダメだこりゃあ!ってなる可能性が無い訳では無い事をお客様にご了承頂きます。
一応エンジンかけた感じでは、多分大丈夫だろうなと思ってはいますけどね。
あくまでも、上記の点検は現状で簡単に出来る事をしたに過ぎないんですよね。
ラジエーター交換
さ〜て、どう外そうかな〜と。
ラジエーターコアサポート外さないと外れそうに無いので、バンパーを外します。
レインホースやら、コアサポートやらを外して、ファンごとラジエーターを摘出!
ファンシュラウド達を洗浄後新しいラジエーターにドッキングさせて、折返しです。
交換後のエンジンの状態をチェック!
組み上げてから、エンジンを回す!
電動ファンが回るか、冷却水が循環するかの確認。
ついでに、冷却水の気泡に排気ガステスターを当ててあげる。
オーバーヒートでエンジンにダメージが入っていると、ガスケット抜けで排気ガスが冷却水通路に紛れ込む時があるんですよ。
すると、冷却水からポコポコ出る気泡はただの空気ではなく排気ガスなので、テスターを当てると排気ガスの成分が検出されます。
今回のミラは大丈夫でした。
が、数値が0だとホントに計測出来てんのかと不安になるので、大体マフラーに突っ込んで排気ガス測定してみます。
大丈夫ちゃんと動いてる笑
ロードテストしても異常は見られないので、これにてお客様にお引渡し出来る状態となります。
オーバーヒート怖いですよね。
私も怖いです。
車って壊れるんですよ。
予防出来るところは、点検や車検で予防する事は出来るんですが、それにも限界はあります。
防げるところは確実に防いで、防げないところは、あらかじめ予防で交換するぐらいしか対策は無いんですよねー。
この仕事してると予知能力が欲しくなります笑
今回の作業 | 費用目安(工賃+部品代) |
オーバーヒート診断 | 5000円 |
ラジエーター・ウォーターホース交換 | 約35000円 |
注意ポイント