今回は自動車にとってはかかせない部品のブレーキのお話になります。
車は1トン以上もある鉄の塊が何十キロというスピードで走行します。
それを止めてくれるのがブレーキなんです!
凄いですよね。ブレーキ様々です。
よくお客さんからご相談があるのですが、ブレーキを踏むとキーキーと音がする現象が異常なのか異常ではないのかのお話をしていこうと思います。
目次
ブレーキとは
自転車にも、バイクにもブレーキは取り付けられていますよね。
当然車にもブレーキは付いています。
車のブレーキは油圧で作動し、運転手がブレーキを踏むと油圧がかかってブレーキが効く仕組みになっています。
主なブレーキは、ディスクブレーキ、ドラムブレーキの2種類
こちらはディスクブレーキ
ディスクブレーキの場合は、タイヤと同じ回転をするブレーキディスクローターという円盤状の鉄の部品をブレーキパッドで挟み込んでブレーキをかけています。
ドラムブレーキの場合は、ブレーキシューが内側から外側に開き、ドラムを抑えるようにしてブレーキをかけています。
ブレーキから音がする場合は異常?
結論から話すと、異常な時もあれば、異常ではない時もあります。
異常な場合
ブレーキの残量が無くなると、ブレーキの摩材ではなく、受け側の鉄部分でブレーキをかけることになってしまうので、鉄と鉄がぶつかり凄い音がします。
実際は、ブレーキパッドには、残量警告センサーが付いていますので、完全に無くなる1〜2ミリ程前からキーキーという音がブレーキから発生します。
ブレーキが無いですよ。
という警告音になります。
こちらのキーキーという音は、ブレーキを交換しないといけない状態なので、注意が必要ですね。
異常ではない場合
ブレーキからキーキーと音がする場合でも異常ではない場合があります。
業界的に言う通称ブレーキ鳴きという症状です。
ブレーキの作動、残量に全く異常が無くてもこのブレーキ鳴きという症状は発生します。
音の発生原因としては、ブレーキの振動によるものです。
ブレーキは主に鉄の部品で構成されていて、走行中などブレーキが振動すると、音が発生しやすくなります。
イメージとしては、黒板にフォークを当てて嫌な音を出すアレと同じだと思います。
アレもフォークの角度や、力の入れ具合で音が出たり、出なかったりしますよね。
車のブレーキも振動の仕方で音が出たり、出なかったりするんです。
こちらのブレーキ鳴きは、車としては走行に全く問題はありません。
異常か、異常でないか判断するには
ブレーキの点検が必要です。
実際に車両を点検して、初めてわかります。
ブレーキの残量や、ブレーキが引きずっていないか(かかりっぱなし)などを点検して、作動に問題が無ければ上記の『ブレーキ鳴きですね』と判断する事が出来ます。
ですが、ブレーキから音がする原因は必ずしもブレーキとは限らないので注意が必要です。
ブレーキからキーキー音がするのに、ブレーキが原因じゃない?
ブレーキはナックルという、タイヤを取り付ける部分に取り付けられています。
取付元に異常がある場合は、『ブレーキから音がする』のに、根本の原因はブレーキでは無かったりもします。
ブレーキの音に限った話ではありませんが、何か異常がある場合は『原因』をしっかり突き止めないときちんとした修理は出来ません。
ブレーキ鳴きは直る?直らない?
ブレーキの清掃や、面取り、給油によって、ブレーキ鳴きがしにくいように対策をする事は可能です。
ただ100%ブレーキ鳴きがしないように整備出来る自信がある整備士ってそういないと思います。
どうしても構造上鉄と鉄が触れ合う部品の為、多少の音は出てしまうんですね。
メンテ不足のブレーキはよくキーキーと音がしているので、点検や車検の時にメンテナンスをしてあげるとブレーキ鳴きはしにくくなります。
まとめ
今回は、お客様からよくご相談を頂く、ブレーキからの音についてお話ししました。
ブレーキ鳴きは100%防げるものではありません。
日々変化する湿気やブレーキの状態によって、出たり出なかったりもします。
同じような音でも、ブレーキに異常があるのか、無いのかの差はとても大きいので、ブレーキから音がする場合は、整備工場に点検をしてもらいましょう。