今回は・・・
とのご用命です。
H9年式のランドクルーザープラドです。
当社で持っているスキャンツールは接続できません。
さてさて、一体何が悪いのか・・・点検をしていきます!
目次
エンストを実際に発生させる
まずは、ロードテストから。
お客様のご用命は『信号待ちでブレーキを話した時にエンストをする』。
同じように症状を発生させてみる。
が・・・・・
エンストはしない・・・
が・・・・・
エンジン回転がたまに落ち込む現象は確認出来る。
駐車場でのアクセルを少し踏んだ時や、信号待ちで停車した瞬間などに、回転落ちがある。
エンジンのアイドリング制御が難しい時に、回転落ちするようですね。
スキャンツールが繋がれば、回転落ちする時のデータを確認して、何が悪いのか見極めていけるんですが、データは確認出来ないので、現車で確認していきます。
スロットルバルブを洗浄してみる
私の推測だと、スロットルバルブ若しくはISCVの汚れの蓄積により、アイドル回転制御が上手くいっていないのではないかと考えました。
そのため、一度スロットルバルブを洗浄して、変化があるかどうかを確認してみましょう。
スロットルを洗浄します。
まあまあ汚れてますね。
洗浄完了です。
当社で使用しているスロットルバルブクリーナーはワコーズのクリーナー
絶縁性が有り、安心して使えます!
で、またロードテストに繰り出す。
この作業は診断過程で行う作業なので、この作業で車の挙動にどう変化があるか確認をしていきます。
結果、回転落ちは見事に解消されている。
回転落ちはスロットルバルブ・ISCVの汚れによる吸入空気量の減少で間違いなさそうです。
ですが、ここで注意ポイントがありましてですね。
今回のご用命は『エンスト』なんですよね。
診断過程で私が確認したのは、『エンスト』ではなく、『回転落ち』です。
『回転落ち』が最終的には『エンスト』に繋がるわけなんですが、現時点で『スロットルバルブの汚れ』=『エンスト』と決定づけるわけにはいきません。
何故なら、スロットルバルブの汚れによる回転落ちが発生している状態で、他に何かしらエンジンの調子を悪くする不具合があった場合にエンストが起きている可能性もあるわけなのです。
不具合は一つとは限りません!
なんて、名探偵みたいなセリフですが、不具合が併発している可能性も考えて修理していかなければならないのが、年数が経過している車の修理。
スロットルバルブ洗浄後、しばらくロードテストを繰り返すが、特にエンストやエンジンの不具合などは発生はしない。
ということで、今回の診断でわかる事は、『アイドル回転落ちはスロットルバルブの汚れ除去により解消』『他にエンストに繋がるような不具合は今のところ無い』事がわかりました。
この今のところ無いってのは、もしかしたら預かっている期間中だけ一時的に不具合が治まっている可能性もあるって事ですね。
このあたりはお客様にしっかりとご説明しないといけないところです。
で、今回は念のためスロットルバルブASSYの交換を行う事にしました。
スロットルバルブASSY交換
スロットルバルブを取り外していきます。
外した吸気ダクトに亀裂や切れが無いか確認をしておきましょう。
交換しちゃう!
交換後にアイドル回転数確認、ロードテストをしてOKです!
実は今回の作業はお客様がご加入していた中古車保証にて作業を行いました。
しっかりと修理をする為に、洗浄だけではなく、部品交換も了承してくれるとても良い保証会社です。
中古車を購入する際には、どのような保証に加入しているのか、販売店にしっかりと確認をしましょう!