今回は、バッテリーの交換方法について解説をしていきます。
最近はネットで安くバッテリーを購入できるので、自分で交換してみようと思う方も多いと思いますが、しっかりと注意ポイントを守らないと、ヒューズを飛ばしたり、車両火災に繋がりますので、気をつけるところはしっかりと抑えて作業しましょう!
作業はさっぱりだという方は、整備工場のプロに任せた方が無難です!
目次
用意するもの
①工具(スパナ・メガネ・ボックスレンチ・ドライバーなど)
バッテリーの端子やバッテリーステーを緩める際に使用します。
ほとんどの乗用車のバッテリー端子は10㎜だと思いますが、軽自動車のバッテリーステーは8㎜のナットを使用している場合もあるので、8㎜~12㎜の工具を用意しましょう。
バッテリーを外す際に、吸気ダクトやカバーを外す必要がある車種もあるので、マイナスドライバーなどもあると良いですね。
最近だとDIY用の工具セットも安く購入できるので、工具セットを一つ買っておくのもオススメです。
私は自宅兼緊急用に車のトランクにこのような工具セットを一つ入れてあります。
②交換用バッテリー
これを忘れる人はいませんよね。
乾電池も形・大きさ・容量によって種類が分かれているように、車のバッテリーも種類があります。
似たような大きさのバッテリーで、実際に取付出来たとしても・・・ハイブリッド用やアイドリングストップ用、充電制御用など種類は様々です。
車種にあった適切なバッテリーを選びましょう。
バッテリーメーカーのホームページには適合表があるので、自分の車のバッテリーを探す時は活用しましょう!
↓40B19L 軽自動車で良く使用します。LとRに注意しましょう。
↓こちらは40B19Rです。
交換方法
①バッテリーのマイナス端子を外す
外すのは必ずマイナス端子からです。
ポイント
注意事項がわかったら、このナットを緩めるだけです。
まあ適当に緩めれば十分なので、外さないで大丈夫です。
というか外さないでください。落ちて無くなります。
端子はしっかりと付いていると外れない時もあるので、少し左右に揺すってあげたり、マイナスドライバーで広げてあげたりすると外れやすいですよ!
外した端子は、邪魔にならない位置にでもどいてもらいましょう。
②プラス端子を外す。
外し方は基本的にマイナスと同じです。
マイナス端子を外していても、直接バッテリーのプラスとマイナスを繋げると火花が飛ぶので、同じように気を付けましょう。
端子を外した後は、配線に電気は来ていませんので、マイナスと同じく邪魔にならないところにどいてもらいましょう。
③バッテリーステーを外す
ナット(車種によってはボルト)を緩めてステーを外していきます。
奥側のステーは、見にくいのでナットを落とさないように注意です。
④バッテリーを外す
案外重量があって重いです。
エンジンルームの他の部品に気を付けながら外しましょう。
⑤カバーが付いている場合は付け替える
保護用のカバーが付いている車両は、カバーを付け替えてからバッテリーを車両に取り付けます。
これ、プロでもよくやってしまうんですが、端子を取り付けた後だと、保護カバーが付きません。
二度手間にならないように注意です。
⑥バッテリーを規定の位置に取り付ける
バッテリーの取付位置は多少余裕があります。
適当に取り付けても一応付いてしまいますが、配線類に負担をかけないように、極力元の位置に取付をしましょう。
例外はありますが、バッテリーステーが真っ直ぐにバッテリーの中央に来るぐらいが、正確な位置な時が多いですね。
⑦バッテリーステーを取り付ける
DIYされたであろう車でよくみかけるのが、奥側のステーが正規の位置に止まっていないケース。
手前側は良く見えるので、失敗する人はそんなにいないと思いますが、奥側は見えにくいので適当に取り付けてしまうと後々外れてしまいます。
ステーは金属がほとんどなので、バッテリー付近に遊んでいる金属があるのは好ましくありませんよね。
ポイント
⑧プラス端子を取り付ける
まず最初に、端子を付ける前に、本当にプラスマイナスの位置が合ってるかどうかしっかりと確認をしましょう。
プラスマイナスを逆に取りつけると、逆接続といって根元の一番大きなヒューズがぶっ飛びます。
いや、ヒューズがぶっ飛ぶだけならまだしも、各コンピューターを損傷させる可能性もある非常に危険な行為です。
指さし確認をして、プラスマイナスの確認は怠らないようにしましょう。
これまたDIYでよくみかけるのが、端子が奥まで取り付けられていないケース。
端子は良く見ると上側に行けば行くほど幅は狭くなっているので、上側で締めこんでしまうと後々緩みや外れの原因になってしまいます。
ハンマーでカンカン叩く程ではありませんが、端子の下側までしっかりと入るように取付ましょう。
ポイント
⑨マイナス端子を取り付ける
こちらもプラス端子と同様の取付方なんですが、一つだけ違うポイントは『マイナス端子を取り付けた時点で、車両に電気は流れている』という事。
工具の取り扱い方を一つ間違えるだけでショートします。
工具を当てるのは、マイナス端子だけ!
これを徹底して気を付ければ大丈夫です
各設定を復旧する
さて、バッテリー交換自体の作業は全て終わりました。
失敗して、ヒューズを飛ばしていなければ問題無くエンジンはかかると思います。
この後に、一旦電源を切り離されたことにより設定がリセットされている物を復旧していく作業が必要な車もあります。
①ナビ・オーディオなどのメモリー
ナビやオーディオの時計やラジオのメモリーなどが、リセットされるものがあります。
なかには、そのまま記憶しているものもありますが、半分以上の製品はリセットされます。
設定の仕方は製品によって様々なので、取扱い説明書を参照して、設定しましょう。
最近は古い型のオーディオでも、型番をネットに打ち込むとPDFの取扱い説明書がダウンロードできるので非常に便利です。
②パワーウィンドウ・オートクロージャーの初期設定
オート機能が付いているパワーウィンドウなども設定が必要になります。
オートで動くので、動く幅をユニットに教え込む必要があるんですよね。
大体の車両は、一旦パワーウィンドウを下側まで下げ、スイッチを上側に上げてガラスが一番上まで上がった状態で5秒程スイッチを保持しておくと設定が完了します。
完了後はオート作動が復帰するんで、確かめてみましょう。
一部車両はリヤゲートなどのオートクロージャーが機能しない状態になっていますが、ドアロック・アンロックで機能が復帰する車が多いですね。
③その他
メーカー・車種によっては、バッテリー交換をするとアイドリング学習もリセットされてしまい、再学習が終わるまでエンジンの調子が悪いなんて事もあります。
単にアイドリングだけしておけばある程度学習される車両もあれば、キースイッチONで〇秒経過させないと学習しない車両もあります。
バッテリー交換前に自分の車がどういうシステムなのか把握しておくと慌てずに済みますね!
まとめ
今回は、DIYでバッテリーを交換する際の手順や注意方法を解説しました。
たかがバッテリー交換と思ってる方はいませんか?
私が整備業界に勤めて、たかがバッテリー交換で車両を故障させてしまった人を何人も見てきています。
ネットでバッテリーを安く購入して自分で交換すれば当然安上がりですよね。
ですが、失敗した場合はその何倍もの費用がかかる事もあります。